月報司法書士 2001年9月号 [Legal Support News]より

  成年後見人養成講座の開講準備がすすんでいます
    なぜ今、対外向け成年後見人養成講座が必要とされるのか。
     ―ますます注目を集めるリーガルサポートの活動―

 新しい成年後見制度がスタートして1年半になろうとしています。
 この間、リーガルサポートでは、各地でいろいろな相談活動を行ってまいりま
した。
 最近特に多く寄せられる市民からの相談は「すでに後見人に就任した、あるい
は就任する予定だが、事務処理を進めるに際して注意すべきことを教えてほしい。
財産管理の具体的方法を教えてほしい」といった内容です。
 もとより、成年後見人には、財産管理や身上監護に関する専門的な知識が充分
に備わっていることが要求されます。なぜなら、万一にも、制度を濫用し、本人
に対する権利侵害等を発生させるようなことがあってはならないからです。にも
かかわらず、多くの方々が、こうした知識を身に付ける機会のないまま後見人等
に選任されているのが実状のようです。最高裁判所によりますと、制度施行後1
年間に選任された後見人の9割近くは、弁護士、司法書士等の専門家ではなく、
本人の親族であったとのことです。この数値からもこのような実状が裏付られて
いるともいえましょう。従って、上述のような相談は今後も増えつづけるものと
思われます。
 一方、司法書士以外の専門職能の中からも、同様の相談が寄せられるようにな
り、とくに「専門家向けの後見人養成講座」を開設してほしいという要望が寄せ
られております。後見人には、従来の職域を超えた幅広い知識やネットワークが
要求されることが認識されはじめたためと思われます。
 そこで、リーガルサポートでは、こうした要望に応えるべく、親族等の市民向
けには、後見人等に要求される基礎的な素養を身に付けていただける講座を、ま
た、専門職能向けには、幅広い知識の習得やネットワークの構築に役立てていた
だける講座を企画し、「成年後見人養成講座」を開設することといたしました。
 良質な後見人等の育成と供給を目的とするリーガルサポートのこの活動は、先
にご案内しました「公益信託 成年後見助成基金の創設」と同様、極めて社会的
貢献度の高い事業といえましょう。マスコミをはじめとする各界からも高い関心
が寄せられており、ますます注目を集めております。(常任理事 高橋 弘)