もしもひとり暮らしでアルツハイマーになったら…自分で人生を選択したい

任意後見制度であらかじめ後見人を決めておく

ひとり暮らしをする人にとって心配なことは、自分の身に何かあったときに助けてくれる人がいないことでしょう。歳を重ねてくると、「もしアルツハイマーになったら」という不安も出てくると思います。

アルツハイマーになったとしても、最後まで自分で人生の選択をしたいと思う人も多いでしょう。万一そういう状態になったときのために、今からできることを考えておきましょう。

もしひとり暮らしでアルツハイマーになっても自分で人生の選択をしたいと思うなら、任意後見制度を利用しましょう。任意後見制度とは、万一自分が将来判断能力が不十分な状態になったときに備えて、あらかじめ後見人を決めておく制度です。

この制度を利用することによって、アルツハイマーになっても後見人を通じて自分自身で選んだ人生を生きることができます。

任意後見制度では、自分の判断能力があるうちに話し合いで後見人を決め、その後見人に何をどのようにしてほしいかなどを伝えておきます。このとき何をどの程度まで後見人に任せるかは、話し合いで自由に決められます。

そして、判断能力が不十分な状態になったときに、家庭裁判所に申し立てをして、任意後見監督人を選任してもらいます。以後は後見人が任意後見監督人の監督の下、本人の意思に従って財産などの管理をおこないます。

なおアルツハイマーの症状が見られる前から、後見人に財産の管理などを依頼する「任意代理契約」というものもあります。これは通常の委託契約で、きちんと自分の意思に従ってくれているかを、後見を依頼した本人がチェックします。任意後見制度と違って監督をする者がいないため、この契約を結ぶ場合は慎重な対応が必要です。

任意後見制度で決めた後見人は、あくまで後見を依頼した本人が生きていて判断能力が落ちた場合に、代理で財産管理などをおこなうことのできる人です。死後の事務は任せられませんし、法定後見制度で利用できる同意権や取消権もありません。この点については注意が必要です。

公正証書で後見人を公的なものにしておく

任意後見制度を利用するには、事前に決めた代理人が公的に後見人として認められている必要があります。そのためにまず公証人役場で公正証書を作成する必要があります。公正証書の重要事項は法務局に登記され、誰が後見人なのか、また後見人にどのような権利があるのかなどが登録されます。

あらかじめ自分の考えを後見人に伝え契約しておくことで、アルツハイマーになっても自分で選んだ生き方ができます。後見人には家族や友人、弁護士、司法書士など信頼できる人を選びましょう。

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