認知症の両親を持つ人が、他の親族から財産管理を疑われないようにするには

成年後見制度を利用して適正な財産管理を

両親が認知症になってしまい、自分の所有する財産の管理能力を失ったとき、代わってその財産を管理するのは、同居する親族である場合が多いと考えられます。しかし、そういった状況になったときに、「他の親族から財産管理について疑いの目で見られている」という悩みを持っている方も少なくありません。

親族ですから、お互いに信用できる間柄であることが何よりなのですが、長年一緒に暮らしていないと疑う気持ちも生まれてしまうようです。仮にきちんと財産管理されていたとしても、別居しているというだけで「実家の財産を勝手に使い込んだりしていないか」と疑いの眼差しで見ざるを得なくなる、ということもあるのかもしれません。

そういった場合には、親族でなく、第三者の専門家が後見人に就いて財産を管理するという方法があります。後見人は判断能力を欠いていると考えられる方に代わって、財産などの管理をおこなったり、適切な介護などを受けられるよう生活を支援したりする人物のことです。

法定後見制度を利用する

両親が将来を見越し、認知症などになる前に任意後見制度を利用し専門家を任意後見人に選任しておけば、親族間の不要なトラブルは避けられますが、すでに本人に判断能力が無い場合はどうすればよいでしょうか。

そうしたケースは、法定後見制度を利用するとよいでしょう。法定後見制度は、本人にすでに判断能力が無い場合や不十分な場合、家族などが家庭裁判所に後見開始を申し立て、家庭裁判所が法律にのっとって後見人を定める制度です。配偶者や4親等内の親族、場合によっては市町村長などが申し立てをおこなうことができます。その際に、後見人候補者をこの人にして欲しいという希望を伝えることはできますが、必ずしも希望通りになるとは限りません。

結果的に親族が後見人に選ばれる場合もありますが、その場合でも後見人に選任された後は、他の親族から財産管理を疑われるといった事態は少なくなるのではないでしょうか。また、後見人に対しては、家庭裁判所が監督をおこないます。必要な場合は後見監督人も選任され、その人物による監督もおこなわれます。こうした二重のチェックがあれば、財産管理などに対して、遠く離れて暮らす親族も安心できるのではないでしょうか。

老後の財産管理が不安な方へ

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